台湾校友会2014年総会の参加報告

 

2014年11月29日(土曜日)に高雄にて開催されました、本年度の台湾校友会総会及び関連行事に参加いたしましたので、その概要を以下のように纏めてみました。

4年振りに高雄で開催された総会ですが、地元でも有名な高級海鮮料理店「台南担仔麵」での開催となりました。ちょうどその日は、大安吉日かつ選挙の投票日だったため、この店の他のフロアでは結婚式の披露宴、パーティー等が開催されており、店全体が華やいだ雰囲気に包まれておりました。

「台南担仔麵」5階の会場に開始時刻前に到着した頃には、既にかなりのテーブルが出席者で埋まっておりましたが、出席者台湾校友66人、日本人校友73人合計140人となりました。また、受付の横では、台北稲門会特製の帽子・ポロシャツ等の販売も行われておりました。定刻通り、18時から陳光敏台湾校友会長の挨拶によって総会が始まり、早稲田大学鎌田総長のご挨拶、日台稲門会岩永会長をはじめとする、日本各地から参加の各稲門会(行政書士、遠州、福岡、沖縄等)出席者代表のスピーチが続きました。その後、高雄稲門会佐田会長による乾杯となりました。続いて、高雄日本人学校の中学生有志による和太鼓演奏が披露されました。同中学生部の教師の方が指導されているという演奏は、とても中学生とは思えないほど見事なもので、出席者一同、感心いたしました。演奏終了後は、引率の先生方、和太鼓演奏を行った生徒全員も会食に加わり、料理を堪能していただきました。その後は、あちらこちらのテーブル席にて、日本と台湾との交流の絆を深める光景が数多く見られました。最後は、いつものように出席者全員で肩を組んでの応援歌「紺碧の空」、人生劇場の唱和、そして校歌斉唱・エールへと盛り上がり、夜9時を過ぎてお開きとなりました。ちなみに歌唱・エールのリードは、遠州稲門会の青島幹事長よるものでした。

二次会は、日台稲門会会員をはじめとする有志と、早稲田から台湾への留学生の合計20名程度が、現地のカラオケ店「彩」にて、日付が変わる時刻まで交流を深めました。ちなみに同店は4年前にも、小生はじめ校友会総会参加者が訪れた店でした。なお、体力のある若手グループは、さらに3次会へと流れたという噂です。

翌日、11月30日(日曜日)は、信誼ゴルフ場で行われたゴルフコンペの参加者と、烏山頭水庫(うさんとうダム)、八田与一記念園区を巡る観光ツアーへの参加者との二手に別れて、恒例の行事を楽しみました。鎌田総長、岩永日台稲門会長らはゴルフ組、高橋幹事長以下、日台稲門会会員の大半は観光組への参加となりました。以下は、小生が参加した観光プログラムについて述べたものです。宿舎の寒軒国際大飯店を朝8時半頃に出発した2階建て観光バスは、ほぼ満席となる40名前後の参加者を乗せて、一路中山高速公路を走り、今回の目的地である「烏山頭ダム」を目指しました。車内では自己紹介も行われ、和気あいあいとした雰囲気でしたが、日本人よりも、家族連れで参加した台湾人の人数の方が多かったようです。 

目的地の八田與一紀念園区(記念公園)には10時過ぎに到着しましたが、この記念公園は2011年に開園したもので、ご承知の方が多いとは思いますが、八田與一は台湾で最も尊敬されている日本人で、烏山頭ダムと周囲の嘉南平野の灌漑水路・施設の建設を主導した土木技術者です。八田與一の指揮下に、台湾総督府は膨大な資金を投じて、工事開始から10年後の1930年に東洋一と呼ばれるダムと灌漑水路網を完成させ、不毛の嘉南平野を穀倉地帯に変えました。現在では、その形が珊瑚に似ている風光明媚なダム湖はじめ、周囲全体が八田與一の業績を記念した公園として整備され。ホテルやレクリエーション施設もつくられています。当日も多くの観光客で賑わっていました。私ども一行は、まずダムの水を放流する送水口とその業績を紹介する八田與一記念室を見学、記念写真を撮影しました。ちなみに、この送水口は、八田與一の妻外代樹(とよき)が、戦時中の1942年に無くなった夫の後を追って、1945年9月1日に身を投げた場所ということです。その次に、八田與一の銅像とその夫妻の墓を訪ね、その隣にあるダム建設工事に使用された蒸気機関車を見学しました。これらはダムの堰堤の一段高い所にあり、ダム湖全体を見渡すことができます。その後は、ダム工事中に使用された日本人関係者の宿舎を見学しました。これらは資料を元に、4棟のみ当時のままに再現された日本式住宅で、各戸とも1家族が生活するには十分過ぎる広さをもっていました。これら住宅の前には、当時では珍しいテニスコートが2面造成されていました。工事期間中には病院や学校もあって、山中にも拘らず、かなりの賑わいを呈していた様子です。また、敷地の一画には森喜朗元総理大臣が寄贈した桜の木も植えられていました。

見学終了後、12時頃に八田與一記念公園を出発、昼食会場へと移動しました。昼食は、台南市にある中華料理店「葉陶楊坊」での会食となりました。賑やかな会食の後、14時過ぎに高雄の寒軒国際大飯店への帰路に着き、同大飯店へは16時頃の到着となりました。途中、台湾新幹線の左営駅では、かなりの参加者がバスを降りて一足先に帰宅されたようです。この観光プログラムは、参加者全員の名札作成等、台湾側の十分な準備があったため、予定通りの行動で終えることが出来、非常に充実した楽しい内容であったと思います。観光の責任者鄭氏をはじめとする事務方に感謝いたします。                                                                    (投稿者:川村淳一)